ゼロの使い魔 夢魔が紡ぐ夜風の幻想曲
4点
前作が記憶の片隅へと追いやられ、忘れてしまいそうになった頃についに出たゼロ魔第二作。
〜異世界ハルケギニア、トリステイン王国魔法学院。ご主人様ルイズの使い魔として、1割“伝説ガンダールヴ”、9割ルイズの召使いな日々を送る平賀才人であった。サイトは盗賊騒ぎを解決したり、レコンキスタとの戦争においても様々な功績を挙げ、平民だけでなく貴族から、果てには女王からも一目置かれる存在となり始めた。ルイズも最近は優しくなり、藁束から、一緒にベッドで寝かせてくれるようになった。ルイズが隣に居るはずのある朝、忘れかけていた感触、匂い、そして有得ないはずの天井の下でサイトは目を覚ます・・・〜
舞台は変わらず魔法学院。トリステインに進行してきたレコンキスタ軍を虚無に目覚めたルイズが退けた直後から、攻勢に転じるまでの間を描く、完全オリジナルストーリー。
前作がハルケギニア中心だったと言うこともあってか、今回は夢の世界地球とハルケギニアの2ストーリー同時進行となった。
まずはシステム面、ツンデレシステムがバージョンアップと言うことだが際どいところ。強いて言うならばエロ度が急上昇中。前回と同じく、攻略の上では存在価値皆無。あくまでミニイベント。
ストーリーに関して、共通の魔法学院編は普通だったが、分岐する地球編は個人的には良かったと思う。ただ、終盤、本来物語りも佳境に入り、盛り上がってくるところで、流れが悪く、台詞も適当感に溢れ、むしろ盛り下がってしまう節がある。
その他の特典として、CG鑑賞はもちろん、サウンドドラマや、後日談的なものが各キャラクタに用意されていたのはまあまあ当たりかな。
個人的に気になったのは、描く空白の期間が平和すぎること。何と言っても戦時ですから。さらに、相変わらず人物関係も改変されており、ウェールズ様とか一言も出てこないという・・・。
総合すると、前作と大して変わらず。むしろオリジナルな分、シナリオや台詞が雑になってしまっている。期待してたんだが、せいぜい4点。
安ければ買っても良いかと思うが、定価ではお勧めできない。自己責任でどうぞ。
reviewed by AK47
8点
※ネタバレ、主観的な意見につき注意。
この作品では、地球と異世界という2つの舞台でストーリーが進行するが、分岐点のある地球編について概要と個人的感想。
ルイズ、キュルケ編
サイトの通う学校に転入したルイズは、予想だにしなかった激闘の日々を送ることになる。キュルケ、幼い頃から犬猿の中である彼女らは、顔を合わせるごとに衝突することとなる。そんな彼女らの様子を見かねて、生徒会長アンリエッタはサイトに仲裁を依頼する―彼がその衝突の原因だとも知らずに。サイトもしぶしぶ了解するが、翌日、タバサがとんでもないことを提案した・・・。
いや、このルートのサイトは両手に花の果報者なんだけど哀れだね。特にルイズ編では、サイトを正気に戻すためにデルフは飴、キスを提案したのに、結局は鞭、股間蹴り上げという・・・。マゾっけムンムンのルートでした。
タバサ、クリス編
アンリエッタから依頼された仕事をこなせなかったサイトは、その埋め合わせに生徒会の仕事を手伝う約束をしてしまう。すっかり夜も更けた帰り道、謎の轟音にサイトは駅前へと走り出す。そこで見たものは、化け物と対峙する見慣れた背中だった。夢魔と言う化け物が秋葉原に出現、それを認識・対処できるのは本当に限られた、一握りの人間だけだと言うこと。世界の真実を知らされたサイトの苦悩の日々が始まる。
個人的には一番気に入ってるルートだね。ヒロインとはつーかー的な関係になれる。(友情や親愛、献身に近いものもあるが)大を守る為に小を切るのは本当に正義か、一人のために世界を犠牲にするのはエゴなのか。理想と現実の瀬戸際で選択を迫られる、本作ではストーリー、内容共に優れていると思う。
関係ないけど、ツンデレイベントで一番気に入ってるのが、二人で罵倒。無口なタバサが散々にサイトを貶す。それでも本質的にはサイトの見方なんだよねタバサは。
シエスタ、アンリエッタ編
シエスタと会長の様子がどうもおかしい。しかし、どうにも本当のことを話してくれない二人。ひょんなことから始まったシエスタの尾行。日も沈みかけた頃にようやく尻尾を掴んだサイト達であったが、そこはいかにも秋葉原、そう言う気の店。所謂メイド喫茶であった。一行はその重い扉を開く。
メイドです、はい。シエスタはちょっと過激すぎるが、本作の中では二人ともまあ純愛。アンリエッタ編の最後、日記騒動は哀れだったね。そういやメイド喫茶って入ったこと無い・・・。
地球編だけを見て、結構気に入っている。一通りやる価値はあったと思う。(ハルケギニア編?9割スキップでw
高めの8点。
reviewed by AK47