うみねこのなく頃に散 episode5 - End of the golden witch
8点
前作「うみねこのなく頃に “Alliance of golden witch”」の続編。
今作が第5話(Episode5)にあたり、第1~4話までの謎が徐々に露になっていく。
製作は07th Expansion。
「............私は、だぁれ...?」
前作のラストシーン、青き真実で戦人に攻められ、
衰弱し切ったベアトリーチェが涙を流しながら放った言葉である。
これは本当にあの残忍なベアトリーチェなのか?
と疑ったプレイヤーも数多くいることだろう。
格エピソードを通して、残酷で非道な謎を戦人に出し続けたベアトリーチェ。
彼女は一体、戦人に何を伝えたかったのか。
悩んだ末に、戦人はベアトリーチェの視点から今までのゲーム盤を振り返ることを決意する。
これが今作、「うみねこのなく頃に 散 “End of golden witch”」の冒頭である。
今回のゲーム盤。
人事不省のベアトを、ゲームマスターがこれでは…と嘲笑するラムダデルタとベルンカステル。
そこでラムダデルタは招かれたホストでありながら、自らがゲームマスターになり今回のゲーム盤を構築する、と提案。
戦人は、これは自分とベアトのゲームであり、部外者は介入するなと反対し席を外すが、戦人に代わりベルンカステルがプレイヤーとなりゲームは始まってしまう。
戦人は再びベアトの元へ戻り、ベアトの思考を探る旅を続ける。
ロノウェ、ワルギリアと会話を交わすうちに戦人はラムダの手中にあるゲーム盤を取り返すことを決意する。
戦人がラムダ達の元に向かった時には、既にゲームは終盤を迎えていた。
そこには、今まで見たことの無い駒が一人。
「......あなたが犯人です。右代宮夏妃さん。」
さて、今回のエピソードは「難易度はやさしめ」ということだけあって、
作中で使われる赤字の数、提示される手がかりの数が非常に多く、各EPにこれを当てはめていくことで今までわからなかった謎の一角を徐々に明かしていくことができる。
作品自体は「ひぐらしのなく頃に」のように出題編一つ一つに合わせて回答編を出すような作り方はしない、と作者である竜騎士は明言している。
つまり、第五作目にあたる今作は「解答編」というわけではなく、「後編」又は「展開編」といった方が良いだろう。
新キャラクターの数も多く、ボリューム満点である。
しかし、ほぼ解きかけている碑文の謎や気になるラスト...早くもEP6を待ち遠しくさせる憎い構成を踏まえ、2点引かせて頂いた。(笑)
毎回が最終回と思わせるような作り方をしたい、という竜騎士の思惑にまんまとハマっているのである。
reviewed by kuroya