戦場のヴァルキュリア
10点
1930年台の架空のヨーロッパ大陸。帝国と連邦という2つの巨大勢力に挟まれた、ガリア共和国という小国がストーリーの舞台です。
中立を掲げていたガリアに帝国が突然侵略。主人公達の故郷が戦場になってしまいます。帝国の圧倒的な戦力の前に、敗走をくりかえすガリア軍。首都陥落目前まで追い込まれてしまいます。
戦局を打開する為にガリアは義勇軍を結成。主人公も義勇軍に参加し、戦いに身を投じていくというストーリーです。
このゲームは戦闘システムが非常に面白いです。戦闘には2種類の画面があり、コマンドモードとアクションモードに分かれています。
コマンドモードでは敵味方の配置が表示されている地図の画面になります。プレイヤーはここで戦略を立て、どのユニットをどう動かすのかを考えます。シュミレーションゲームのような感じですね。
アクションモードは、コマンドモードで選択したユニットをプレイヤーが実際に操作するモードです。移動や攻撃などユニットの行動が全てプレイヤーに委ねられています。操作はそう多くは無いのですが、アクションゲーム的な要素があります。
コマンドモードでは味方の視界外の敵は表示されません。路地を抜けた途端集中攻撃を受けてしまう、なんてことも多々あります。ちょっとしたミスが命取り。緊張感があります。
しかし、ユニットにはAPという物があり、これがある間は行動することが出来ます。APは移動することによって消費されていきます。時間的な制約はないので、落ち着いて状況を把握し、行動は素早くを心がけていけばいいのです。
コマンドモードにはユニットを行動させるたびに消費されるコマンドポイント(CP)という物があります。CPを全て使い切ると自ターン終了で敵のターンになります。
戦闘の流れはこんな感じ。全軍で進軍して前線を徐々に押し上げて行くも良し。数人で奇襲をかけて敵陣を一気に攻略するもよし。全てはプレイヤー次第です。
戦闘と戦闘の間には訓練・開発パートという物があります。ここでは情報の収集・兵士の育成・装備の強化等をする事ができます。
ここで「このゲームは親切だ」と思ったことが1つ。兵士の育成なのですが、兵士はいくつかの職種ごとに別れています。育成ではその職種単位で鍛えていくことが出来ます。○○という職種がLv5だった場合、その職種のユニットは全てLv5になります。新しく入ったキャラクターは弱すぎてダメダメなんて事がありません。気に入ったキャラクターが入ってきた時に、即使えるというのは嬉しいです。
兵士にはポテンシャルという様々な能力があります。兵士の性格みたいなものですね。狭い場所が嫌いだったり、花粉症だったり、ピンチになると燃えてきたりetc 本当に様々です。これによって兵士の能力が上下するので戦場や状況によっては思わぬ活躍をしたり、逆に役に立たなくなってしまったりします。戦場に合った人選が大事になってきます。
兵士の入れ替えに制限は無く、上記のLvシステムのお陰で入れ替えることでの戦力低下もありません。自由にドンドン入れ替えて、有利な状態で戦いたいですね。
人選も指揮官の大切な仕事。楽しいです。
最後に難点を。
戦闘後の評価がS・A・B・・・という風にあるのですが、この評価に大きく影響するのがターン数です。戦闘を素早く終らせるのに越したことはないのですが、ゲームとしては少々戦略を制限されていて残念です。
次に難易度。自由に戦闘が出来る遊撃戦闘というものがあり、そこには数段階の難易度があります。しかし何故かストーリーモードは難易度の選択が出来ません。自軍が強くなってくるとストーリーモードの難易度では物足りなさを感じるようになってくると思います。
少々難点もありますが、シュミレーションゲームとアクションゲームの要素を取り込んだ、非常に面白いゲームだと思います。ネット経由で追加のミッションもDL(有料ですが)でき、かなり遊べるゲームになっています。興味があるのならプレイして見ることをお勧めします。
reviewed by jiro
8点
全体的に戦略的ゲームとしては面白い
ただ、アクティブモード中に敵の反撃防止などさまざまな小技があり卑怯できてしまうところもある。
それでも戦略的な戦闘と学園ストーリーが組み合わさっていて
初心者でもやりやすいと思います
reviewed by てんつく
8点
この作品の最大の特徴
それはBLiTZと呼ばれるシステムだ
正式名称
「Battle of Live Tactical Zones」
このシステムを簡単に説明しよう
シュミレーションRPGを思い浮かべてください
その、シュミレーションRPGにアクション要素を取り入れたのがBLiTZだ
ちなみに本作ではBLiTZは非常にあってはならない要素となっている
マップを見ながら、例えば敵がどこにいるだとか
建物に隠れて敵の動きを見てどこから攻撃すれば敵のスキをつけるのだろうか
敵の動きを見ながら攻撃するのに非常にあってはならない要素となっている
ちなみに地形や敵や味方の位置確認も出来る
そして、動かすキャラを選びキャラを動かすとCP「コマンドポイント」が減る
CPを使いキャラを動かすと攻撃など出来るアクションモードになる
ちなみにCPが有る限り同じキャラでも繰り返し行動出来るので非常に便利だ
だがしかし繰り返し行動するとAP「アクションポイント」が減っていくので戦術はよく考えていかなければならない
reviewed by チョコボ石
10点
このゲームは間違いなく良作。全体的なバランスがとても良く、ストレスを感じさせない出来でした。
ゲームの善し悪しを評価する際、ストーリーやシステムなど、様々な要素で判断すると思います。
実際、ある点が優れているかわりにこの点は惜しいという作品が多いと思います。グラフィックはキレイだけどロードが遅いなど。
ですが今作は、ほとんどの要素がバランスが取れていて、なおかつレベルが高いです。おかげでかなり快適にプレイでき、世界観にも入りやすいです。
要素それぞれで見れば最高クラスとは言えないかもしれませんが、全体のクオリティは間違いなくトップクラス。
特に気に入ったのが、"BLiTZ"という戦闘システム。
ユニットを移動させて戦っていくのですが、今までにない斬新なシステムでハマりました。
今までは、プレイヤーは戦闘フィールド全体を、いわば神の視点で眺めながらユニットを動かし、そのまま戦闘シミュレーション(?)がはじまるというシステムが主流でした。
今作では、TPS(三人称視点シューティング)のような戦闘に。ユニットの視点で戦場を駆け抜けます。これはかなりの臨場感。
いざ戦闘に入ると、銃撃などの効果音が漫画のように描かれるという演出も。
かなり斬新・新鮮で、主流になってもおかしくないと思えるシステムでした。
PS3を持っている方にはおすすめ。
持ってない方も、購入を後押ししてくれる1本だと思います。
reviewed by Net