コブクロ / grapefruits
grapefruits
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8点
このアルバムは自分が買ったコブクロの3枚目のアルバムです。
全体的にポップ調で聴きやすい音楽ばかりです。「では、特徴はどこにあるの?」と言う
と、何といっても歌詞ですね。アルバム名のグレープフルーツのような、“甘酸っぱい青
春”“甘酸っぱい初恋”“甘酸っぱい失恋”などの歌を上手く書きこなしているヴォーカ
ル兼ギターの小渕さんに感心させられます。
特におすすめはシングルにもなった“願いの詩”です。希望や願いを歌った唄なんです
が、成長する憂いや、懇願の歌詞やメロディーに刹那さを感じる一曲です。この唄の歌詞
が大好きなので少し載せたいと思います。
夏の終わりにうつむくヒマワリ、拭いきれない悲しみの雨に傘を
とがった心に柔らかな毛布を、冷たい壁には君の絵を
無名のランナーに声援の追風を、群れにはぐれた羊にママの居場所を
愛する人に疑いなき祈りを、この僕に願いを
この詩は君とあのころの僕に
うーん、音楽があればもっと上手伝えることができるんですが…。歌詞をみても“甘酸っ
ぱい”の要素から外れていないところがすごいです。
また、ヴォーカルの黒田さんが作詞作曲している唄もあります。コブクロの二人は作る曲
が全然違うので黒田さんの作る怪しくもカッコいい曲がコブクロの唄のバリュエーション
を多彩なものにしています。このアルバムだったら「翼よあれがパリの灯だ」という唄を
作っています。これは誰が知っている“リンドバーグ”が大西洋を飛行機で横断したとき
の名言です。その物語を歌にしたものですが、フライト前の不安な気持ちや、強い志、飛
んでいるときの孤独な気持ちなどを上手く表現できている音楽センスには脱帽です。
正直、どのアルバムを聴いてもコブクロはいい曲がかたまっているんですが、このアルバ
ムが一番メッセージ色が強いアルバムだと思ったので載せさせてもらいました。感受性の
強い人なら必ずコブクロのメッセージが伝わるはずです。
では、恒例(?)のお薦めの聴き方紹介です。まず歌詞カードを見ながら、全部同じぐら
い聴いていきます。そして、次に気に入った歌をチョイスして歌えるように歌詞カードを
見て聞き込みます。(コブクロは丁度歌いやすいぐらいの高さなので)カラオケで歌える
自分の持ち歌として練習しましょう。コブクロは音程とるのが少し難しいですが、上手く
音程がとれたらメロディーがいいので「自分が歌を歌う時に限ってみんなが話しをして
る」とか「みんながトイレに行く」ことが減ると思います。ちゃんと聴いてくれます。
そして何といっても上級者になると、ギターを練習して弾き語りなんかもできて楽しめる
というメリットがあります。
ぜひ、このアルバムをきいてください^^
reviewed by セルフィ