ザ・ビートルズ / リボルバー

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リボルバー


アーティストザ・ビートルズ
価格:¥ 2,293(定価:¥ 2,548)
発売日:1998/03/11
評価:★★★★★
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7点
たしかにこのアルバムはすごいアルバムである。しかし“最高か?”と聞かれたら、“そ
こまでは”と答えざるを得ない。the beatelsの7作目のアルバムにあたるこの
「Revolver」というアルバム。彼らは1666年の4月頃から6月中旬までの約二ヶ月をこの
アルバムの収録に当てている。同年の8月29日のサンフランシスコ キャンドルスティック・
パークでthe beatlesはライヴ活動をする事は無くなった。理由としていくつか挙げられ
るのが、当時の録音機器の急激な発達などや、ジョン(Vo)のキリスト教に対する発言を
受けてのアンチビートルズの暴動などで、ジョンやジョージ(Gt)のライヴに対しての気
持ちが“萎えて”しまったからではないのか。ハッキリした理由はわからない。とにかく
アイドルグループとしてのthe beatlesの歴史は終わった。
 この「Revolver」に収録された曲でライヴに使用された曲はひとつも無い。「それは曲
自体がライヴに向かない曲であるから」という理由付けがされるが、もうこの
「Revolver」を収録する際に「ライヴとの決別」をしたからではないだろうか。しかしこ
んなつまらない憶測はこのアルバムの評価には影響を与えない。
 この「Revolver」でポール(Ba)の才能が開花している。よく分かるのが「ELEANOR 
RIGBY」という曲。この曲はポールの独壇場だ。最初の「Ah-」はポールのダブルトラッ
ク。この二つの声がクラシック調の楽曲とマッチしている。これはライヴでは出来ない。
当時の“発明”がないと成し得なかった曲だった。「Get to get you into my 
life」という曲もポールの才能によって出来た曲だ。ドラムが刻むリズムとトランペット
の音が良い雰囲気を作り上げる。この曲ではトランペット奏者を3人も使ったそうだ。ギ
ターも殆ど使われていない。それ故この曲もライヴで演奏できる曲では無い。
 このアルバムからthe beatlesはレコーディングバンドと呼ばれるようになった。the
 beatlesは当時の“発明”を試すかの様に、様々なエフェクトやコラージュを多用して
いる。実験的なアルバムかもしれない。それでいてもこのアルバムはよく出来ているとい
える。

reviewed by sweetness of chocolate