第三回天下一武道会 三月二日
[ 第三回天下一武道会 サイドA ]
206 名前:三月二日(1)投稿日:03/04/03 13:16 ID:???
昨日はよく眠れなかった。
人間、枕が替わると眠れないというのは事実だと痛感する。
特に精神的に不安定なときは。
寝不足の今朝も、いつもどうりに七時半に起きる。別に目覚まし時計がなくても私の寝起きは完璧だ。
ロボットの様に、一ミクロンの狂いもない。
布団を折りたたんで、押し入れにしまう。押入れの中はとてもかび臭かった。
ド○えもんがいそうな押入れだ。寧ろ、いてくれたらどんなにいいだろう、と私はちらりと思った。
顔を洗うために、シャツをはおると部屋を出る。一流ブランドでオーダーメイドしたシャツで、汚れるのは厭だがしょうがない。
なにせ私は着の身着のままで、ここに放り出されたのだから。
私の住むことになった管理人室は、ちょうど玄関からあがって真っ直ぐ続く廊下の手前にある。隣は階段になっている。
だから、とてもうるさい。人が上り下りするたびに、いいようのない音が聞こえてくる。昨日もそうだ。
ギシギシと、きしむ床の音を聞きながら、私はゆっくりとあるく。髪を触ってみると、オールバックの髪がぼさぼさになっていた。
男前が台無しだ。私は、ためいきをついて玄関に向かった。
顔を洗うのは、外にある玄関脇の水のみ場しかない。二階と三階にはそれぞれあるらしいが、私は行きたくない。
何が悲しくて、あんなむさい空間に好んで足を踏み入れる必要がある?それなら私は、外を選ぶ。
まるで、運動会の小学生のようだ。子供が足を洗うところのような場所で、私は顔を洗わなければならない。朝から気分は最悪だ。
外は、私の気分とは裏腹にいい天気だった。昨日の雨が嘘のようだ。太陽は、その姿を陽気にあらわしていた。
私は、そんな外の爽やかな風景を見ると、少しだけいい気分になって、はだしのまま外に出た。
アスファルトで、水のみ場までは舗装されているので、たいして汚れないだろうと思ったからだ。
しかし、予想以上にアスファルトは熱かった。私は、まるでフライパンに投げ込まれた新聞記者のように飛び跳ねた。
207 名前:三月二日(1)投稿日:03/04/03 13:20 ID:???
そんな私の様子を見てくすくすと、笑う人物がいた。
どうやら、外には先客がいたらしい。私は、かすかに顔が赤くなるのを自覚した。しまった。
平静を装って、笑った人物を見る。足の熱はもう大丈夫だった。
美しい少年だった。いや、ある意味、少女のような顔をしている。
褐色の少年だった。アンバランスな銀色の髪がどこかその少年を際立てていた。
けれど、私は、そのときはそんなことより笑われたことの方が重要だった。
そして、この少年は、その道のやつに狙われるだろうな、と考えた。まぁ、私には関係のないことだが。
その少年は、笑うのをやめて、こちらにペコリ、とお辞儀をして「おはよう御座います」といった。
けれど、元来、見栄張りな私は笑われたことに腹を立てていたので、無視をした。
黙ってその少年の隣に立って蛇口を捻り、頭から水をかぶった。冷たくて気持ちがよかった。
綺麗な透き通った水だ。私は、一旦、頭を上げて、濡れた髪をオールバックに整えた。
手のひらで水をすくって顔をゴシゴシと洗った。石鹸はあいにく持ち合わせがなかった。
歯ブラシももっていなかったので、口をよく漱ぐことで私は我慢した。今日は取り合えず生活雑貨をとりにマンションに戻らなければ。
顔を洗い終わった私は間抜けなことにタオルを持ってきてないことに気がついた。
部屋には、一枚古ぼけたタオルがおいてあったが、あまりの汚さに雑巾だと勘違いしていたのだ。
私は、顔を洗い続けながら、困った。また、笑われるのは勘弁してほしかった。タオル持ってないのは失態だった。
そのとき、私の肩をその少年がたたいた。私が怪訝そうな顔で彼を見ると、笑いながら私に自分が使っていたタオルを渡してくれた。
「タオル持ってないんですよね?どうぞ、使ってください」そう言ってにっこりと笑う。
208 名前:三月二日(3)投稿日:03/04/03 13:22 ID:???
私は無言で彼から、タオルを借りると、顔を丁寧にふいた。ついでに頭のゴシゴシと拭いておく。
そうすると、一気に気分がさっぱりした。さわやかな風が私の頬をなでていった。
やはり朝は気持ちがいい。そう思った。
私は、その少年に感謝する気になった。イイ少年じゃないか、と思った。タオルを返しながら、ありがとう、と礼をいう。
少年は、にっこりと笑うと「管理人のかたですか?」とタオルを首にかけながら言った。
私がそうだというと、よろしくお願いします、といって頭を下げた。どうやら、彼もこのAアパートの住人らしい。
昨日は君はいなかったと思うけど、と私はあの後の光景を思い出していった。昨夜の食堂での挨拶のときだ。
確か、むさそうなオヤジどもと、生意気そうなガキ、根暗な少年がいただけだった。こんな少年がいれば、私が気がつかないはずがない。
私は記憶力がよく、一度あった人間はけして忘れないのだ。
そのことをいうと少年は、「昨日は向こうのアパートにいってたんです」と、隣のアパートを指差した。
真っ赤なアパートのほうだ。趣味が悪い。私が便宜的にBアパートと名づけたほうだ。
どうやらこの二つの建物は、線対称のようになっているらしかった。かがみに移したようにまるで同じ建物だ。
向こうにも同じように水のみ場があり、玄関があり、同じように花壇がある。ただ、色だけ違うだけだ。
少年が、ここの水のみ場の広場を、白の広場。向こうの水のみ場の広場を、赤の広場というんですよ。と教えてくれた。
私は、なるほど、と相槌をうった。
ゆっくりと周りをみわたす。白の広場は、テニスコート一面くらいの広さがあった。長方形の広場だ。
それをまるで囲うように、花が植わっている。この少年がうえたものかもしれない。水仙が綺麗だった。
桜の木もあった。だけど、それが咲くのはまだまだ先だろう。
そのとき、二階の方から声がした。
私は、顔を上にあげた。そこには窓から身を乗り出さんばかりに昨晩の青年がこちらをみつめていた。
彼は、大声で突然、叫んだ。きちがいのように。
209 名前:三月二日(4)投稿日:03/04/03 13:25 ID:???
「そうだ!
どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ!
ロラン!
好きだァー! ロラン! 愛しているんだ! ロランー!
君が女装をする前から 好きだったんだ!
好きなんてもんじゃない! ロランの事はもっと知りたいんだ!
ロランの事はみんな、ぜーんぶ知っておきたい!
ロランを抱き締めたいんだァ!
背骨が折れて肺に刺さり、呼吸困難に陥り仮死状態に陥るくらい抱き締めたーい!
心の声は 心の叫びでかき消してやる! ロランッ! 好きだ!
ロランーーーっ! 愛しているんだよ!
ぼくのこの心のうちの叫びを きいてくれー! ロラァァーーーン!
部屋が隣になってから、押し入れから毎日、君を覗いてローラを知ってから、僕は君の虜になってしまったんだ!
愛してるってこと! 好きだってこと! ぼくに振り向いて!
ロランが僕に振り向いてくれれば、ぼくはこんなに苦しまなくってすむんです。
優しい君なら、ぼくの心のうちを知ってくれて、ぼくに応えてくれるでしょう
ぼくは君をぼくのものにしたいんだ! その美しい心と美しいすべてを!
誰が邪魔をしようとも奪ってみせる! キースでも!ディアナでも!ソシエでも!殺してやる!
恋敵がいるなら、今すぐ出てこい! 相手になってやる! 僕が倒してやる!
でもロランがぼくの愛に応えてくれれば戦いません!
ぼくはロランを抱きしめるだけです! 君の体の奥底にまでキスをします! ハァハァ!
力一杯のキスをどこにもここにもしてみせます! だからメイド服を着てください!
キスだけじゃない! 作品もすべて君のことをかきます! それが僕の喜びなんだから !
喜びを分かち合えるのなら、もっとふかいキスを、どこまでも、どこまでも、させてもらいます!
ロラン! 君が素っ裸でブリッジしろというのなら、やってもみせる!やらないか!?
だから!布団しこう!な!? 」
私と一緒にいた少年の顔の次第に引きつっていくさまはとても興味深かった。
210 名前:三月二日(4)投稿日:03/04/03 13:27 ID:???
「君がロラン、なのかい?」と私が、つとめて冷静に聞くと少年は、そうです・・、と青ざめた顔でいった。
「毎朝、僕がここにいる時にいうんですよ。まったくグエン様は冗談がお好きなんだから・・アハハ・・」とその後に続けていった。
私にはまるっきり本気のように聞こえたが、これ以上干渉したくないのでほうっておいた。触らぬ神になんとやら、だ。
ロランと呼ばれた少年は、独り言のように小声で「キモい・・」と呟いて、先ほどまでの元気が嘘のように、しょんぼりとアパートに戻っていった。
私は少年に同情した。あれでは近い内にノイローゼになるだろう。だが、所詮人事だ。
その時の表情は、どこか、みたことがある顔だと思った。
そこで私は、少年が昨日あの男がもってきた漫画の主人公によく似ていた、とようやく気がついた。
私が一人で納得して頷いていると、Bアパートから人が何人か出てきた。
そして、同じようにアパート前の水のみ場で顔を洗い出した。あそこは、赤の広場、だろう。
地面のアスファルトも真っ赤に塗られている。なんだ、あれは。彼らは共産主義なのか?など、私は考えた。
私との距離はざっと三十メートルといったところか。彼らも太陽の陽気を浴びて気持ちよさそうだった。
だが、すぐに小競り合いみたいなものが始まった。どうやらいい年をしてケンカらしい。まったく何を考えてるんだ。
慌てて、一人の少年がBアパートから出てきて止めに入った。だが、なかなか終わりそうになかった。
私は、別に興味がなかったので、ロランという少年の後に続いて、真っ白な自分のアパートに戻った。
・・ここまで書いて思ったんだが、この調子で毎日一日を書くと、すさまじい量になりそうだ。
だが、これも最初だけだと思って我慢する。
211 名前:三月二日(6)投稿日:03/04/03 13:31 ID:???
私は一旦管理人室に戻って髪をきちんとセットしたあと、食堂に向かった。朝食をいただくためだ。
朝食と、夕食は食堂で出ることになっていた。ただし、材料費は払わないといけない。
ただで飯はたべられない、ということだ。当然のことだが。
昼食は、各自、自分でつくるかもしくは、何処かに食べに行くしかない。
幸い私は料理を作るのは、苦ではなかった。大学生時代に嫌というほど作っていたからだ。
イタリア料理店でのバイト時代を思い出す。私の得意料理はペペロンチーノだ。
そんなことを考えながら、私の足は食堂に向かった。といっても歩いて30秒もかからない。
そういえば、昨日からロクな物を食べていない。昨日は食欲すら感じなかった。
今は、幸いなことに軽い空腹を感じていた。
背中とお腹がくっつきそうなほどではなかったけれど。
212 名前:三月二日(7)投稿日:03/04/03 13:33 ID:???
食堂に入ると、既に数人が食事をしていた。
ランバラルという中年と、先ほど外であったロラン、それにニヒルな青年が一人、確か・・カイとかいったな。
食堂には備え付けのテレビが、おいてある。何やら、くたびれたアナウンサーが他愛もない事件をおおげさに伝えていた。
ここのシステムは、出来合いの料理がならんでいるのから各自が勝手にとっていくものだ。だが、朝食のメニューは決まっている。
私は、味噌汁と、豆腐、さらにご飯を大盛りに、鮭の切り身の載ったトレイを受け取ると、たったまま適当な場所を探した。
そのとき、チーンと、まるでお経の時のような音がした。
私は、後ろに立った男を見る。きざっぽい髪型をしたやつだ。私は、一瞬で、目の前の男が嫌いになった。
彼はもう一度、汚い茶碗を箸で叩いて、チーーンと音をさせた。
そして、「いい音だろ?」と自慢げにいった。私は曖昧に頷いた。確か・・マ・クベとかいう男だと私は思い出した。
彼は、食堂の女性、・・これは昨日の金髪の女性ではない。もっと地味な顔をしている。
確か、フラウ・ボウとかいった。その女性にその汚い茶碗をさしだして、私にも食事を、と言った。
だが、彼女は首をはっきりと横に振ると、
「あなたは、もっと食費を納めてもらわないとこれ以上食べさせるわけにはいきません」と、ハッキリと言った。
「ばかな、考えてもみろ?あれだけのお金を納めたのだ。私はあと十日は食べられる!」とその男は焦った様子で主張した。
そのまましばらく押し問答していたが、やがて男はあきらめたのか、茶碗を彼女の前に置き放つと
「これ、ちゃんとしまっておいてくれよ?いいものだから・・」と力なく言っていた。
私は、馬鹿らしくなってその場を離れた。
213 名前:三月二日(8)投稿日:03/04/03 13:35 ID:???
食事が終わった後、私は、マンションに一旦荷物を取りに戻った。
だが、そこでの出来事はめんどうなので割愛する。
とにかく。私は、バス停まで歩いていき、バスに3時間以上揺られ、マンションに帰り、必要なものをまとめたのだ。
すごくめんどうだった。車を会社に置きっぱなしだったのだ。
会長は車に乗って帰ったので、私はバスで戻るしかなかったからだ。
私が、服やレコード(唯一の趣味)、それに書類、のたくさん詰まったバックを持って帰ってきたのは、もう5時になろうとしていた。
アパートの後ろに、夕日が沈もうとしていた。真っ赤でとても美しい光景だった。
こんな美しい夕日をみたのは、子供のころ以来かもしれない。私はしばしその場にたたずんだ。
白の広場には、公園にあるような細長いベンチがあったので其処に座り私は夕日が沈むのをただ眺めていた。
私はリリカルな気分になっていた。世界に自分しかいないような感覚さへ覚えた。
私と太陽と地球。世界にはその三つの原子しか存在していない気すらした。私は大きく息を吸い込む。
微かに、硝煙の匂いがした気がした。私は、不思議に思った。
214 名前:三月二日(9)投稿日:03/04/03 13:36 ID:???
詩人的な気分になった私はその気持ちのまま部屋に戻った。
相変わらずの六畳一間だ。だけど、管理人室には一応水道と、ガスコンロが設置されている。
だから、コーヒーぐらいは飲める。もっともミネラルにもこだわる私には水道水でつくることはない。まずいからだ。
冷蔵庫は、食堂にでかいのがひとつあるだけだ。そこにみんな置いているらしい。
私も、あとで買ってきた瓶ビールをそこで冷やしておこうと思った。それぐらいいいだろう。
荷物をすべて下ろす。両手に大きなバッグが二つ。背中にリュックがひとつ。
そして、私は薄っぺらい座布団に腰を下ろすと、ポケットからタバコを取りだした。
禁煙するつもりだったのだが、どうも吸わないとやってられそうにない。
一本、適当に取り出すと、私はマッチを吸って、火をつけた。そして、灰皿にマッチを投げ込む。
肺のすみずみまで、煙を吸い込むと、一思いに吐き出した。私は満足する。
ようやく、人心地ついた。窓に目をやる。
ここの縁側からも夕日の沈む様子がよく見えた。赤く、力強い。
私がタバコをもみ消すべく再び、コタツの上の灰皿に目をやると、下に原稿が挟まっているのに気がついた。
そうだ。私は編集者だったんだ、と私は思い出した。
灰皿をどけてなかの書類を取り出す。ちらりと目を通して、驚いた。今回は、漫画じゃない。
コラムのようだ。面白ければなんでもありの雑誌だからそれでもいいのだけど。
まず、作者名を見る。アストナージ・メドッソ。
私は題名を読む。
「美味しいサラダの作り方。」
中々、ためになりそうだ。けれど、週刊少年誌にサラダの作り方を載せる必要があるだろうか?
私は一瞬、そう思ったけれど、取り合えず読むことにする。その後、判断するべきだと思ったからだ。
以下は、その文である。途中、省略しているところは、勘弁するように。
215 名前:三月二日(10)投稿日:03/04/03 13:39 ID:???
「美味しいサラダの作り方。」 アストナージ・メッソド
皆さん、こんにちわ。
私はアストナージ・メッソドという機械工だ。いわゆるメカニックだ。少年諸君には憧れの仕事だと思う。
機械の腕は、天下一品だ。整備した機体は完璧に仕上がっている。パイロットはみんな俺に感謝している。
それは、俺が調整した機体は、すばらしい性能を発揮するからさ。
これにはコツがある。まず、腕の部分のマニュピレーターの動作を(中略
・・というわけで、戦場でいかに美味いサラダがありがたれるかわかったと思う。
それじゃ、肝心の作り方なんだけど。ちょっと待ってほしい。
私の作るサラダは、ほんと美味しいんだ。
ほんと、これを食ったやつみんな、美味すぎて昇天しそうだ、なんて軽口をいうぐらい。
もっとも半分のやつは本当になっちゃたんだけどね・・・帰ってこないかったよ・・二度と。
もう一度、食べさせたいやつもいたんだけどね・・精神病院にいったやつもいる・・。
戦争ってのは残酷なもんさ・・俺は何度もそんなことを味わってきた・・まさに地獄・・
おっと、いけないいけない!深刻な話は、駄目だよね?
さて、それじゃあ、つくろうか。今、この原稿は実際に作りながら書いてます!
そのほうが、臨場感が伝わるだろう?読者のみんなは舌なめずりしておくように(笑)
トマトと、レタス。それにゴマを少しと、卵を用意してください。用意したかな?
まず、よく水洗いしたレタスを・・あ、ゴメン!今、携帯に連絡が入っちゃった。
ちょっと、待っててね!すぐに美味しいのを紹介するから。アストナージとの約束だよ?
216 名前:三月二日(11)投稿日:03/04/03 13:40 ID:???
(ピッ)
はい、もしもし?アストナージです。
え・・!?
ちょ、ちょっと・・!
本当に・・?嘘だろう!なぁ!!
い、いや、ゴメン・・別に君を責めてるわけじゃないんだ・・
わかった・・いや・・教えてくれてありがとう・・
それじゃ・・うん。
君も気をつけて・・じゃあ・・
(ピッ)
217 名前:三月二日(12)投稿日:03/04/03 13:42 ID:???
あ・・ごめん・・。お待たせちゃったね・・さぁ、作ろうか・・
まずはね・・よく水洗いしたレタスを・・皿にもって・・
トマト・・トマトを潰す・・オエェェェ!あ、ゴメン・・ちょっと気分が悪くなってしまって・・
トマト・・真っ赤だよねぇ・・ほんと・・凄く赤いよね・・?赤いね?
実はさ、今、知り合いから電話でケーラが・・戦死したって・・聞いて・・アァァァァ・・アアアアア!
その死体が・・まるで・・トマトの潰れたようだって・・アァァッァァッァァッァァァl!!
トマト!トマト!プチ!トマト!もうやめだ。こんな原稿。赤すぎるんだ!サラダなんてみたくもない!
読者のみんな、美味しいサラダをつくりたきゃ戦場にいくんだ!そしたら、真っ赤なトマトが・・オェェェェエエエ!・・
いつでもォォォ!見れるよ!テレビじゃ実感ないだろう!中東じゃ・・いまも・・新鮮なトマトができてるよぉぉ!!!モギタテェェ!」
(完)
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私はそれを迷わずごみ箱に叩きこんだ。
・・こんなもの載せられるわけがない。なんだ、この落ちは。わざとだろうか。グロイ。グロ過ぎる。
こういうのを読者が求めているとは到底思えない。読んでいて私は憂鬱になった。迷わず、没だ。
第一、ケーラって誰だ?説明がないぞ?
私はこんな食欲のなくなるコラムは読みたくない。夕日の赤が気持ち悪くなってきた。
せっかく人がリリカルな気持ちでいたのに台無しだ。まるで、いやがらせのようだ。
頼むからまともなのを届けてほしい。これなら「ロラン1/2」のほうがまだいい。
218 名前:三月二日(13)投稿日:03/04/03 13:46 ID:???
・・この日記を書いていて思ったのだがアストナージとやらの代わりに別の誰かをよぼう。
彼には、ここよりもっとイイ場所がある。彼の戦友もいってるみたいだから、ちょうどいいだろう。
なんか疲れた。今日は、もう日記はここまでにしておこう。
日記は、大学ノートに書いているので、普段パソコンを使い慣れた私にはきつい。
こんな風に克明に書いていたら、いずれ右手が腱鞘炎になりそうだ。まったく。
それにしても、二階が騒がしい。もう夜中なのに何をさわいでいるんだ?
うんざりだ。以上、二日目。終了。
219 名前:三月二日(14)投稿日:03/04/03 13:47 ID:???
・・そういえば、
まだ、アパート住人の名前を書いていなかったので下に記す。
昨日、会長の紹介で、一通りは食堂で挨拶をすませていたのだ。
201号室 アムロ・レイ
202号室 カイ・シデン
203号室 ロラン・セアック
204号室 グエン=サード=ラインフォード
205号室 イザーク
206号室 スレンダー
301号室 ランバラル
302号室 ギャバン
303号室 レビル元帥
304号室 マ・クベ
305号室 カクリコン
306号室 (空室) = アストナージの部屋 (補欠のクラウンが代わりに入居予定)
ちなみに階段に近いほうから番号が振られている。
そして2で始まるのが二階の部屋で、3で始まるのが三階の部屋だということをあらわしている。
見てもらえばわかるが、今朝、グエンが叫んだのは204号室からだということだ。
いずれ、このアパートの見取り図でもかこうと思うが、私は絵が下手なのでいつ書くかはわからない。
220 名前:三月二日(15)投稿日:03/04/03 13:49 ID:???
それにしても3階はむさくるしい。まさに男の園だ。近寄りたくない。
なぜ女性が一人もいないのか、私は理解に苦しまざるを得ない。これでは、楽しくない。
私は、このような人材を選んだ人達を憎まざるを得なかった。これでは、若い私はどうすればいいんだ。
まさにオヤジだらけの天下一武道会だ。
フラウボウや、金髪の女性はどうやら、通いで定期的にきてくれるらしい。住み込みではなく。非常に残念だ。
まぁ、いい。毎週、最低人気のやつはこの寮をさっていくのだ。
そうすれば、どんどんと空室が生まれていって、空気の澱みも薄れていくだろう。
グッバイ。アディオス。また、来週ってことだ。
さて、夜もふけた。私も本当に寝ることにしよう。
明日から、日記がもっと短くなることを祈って。
・・ちなみにこのアパートの名前はトミノ荘らしい。最低なネーミングだ。
それにしても、本当に二階がうるさい。いったい何をやっているんだ?
(第二日目 終了)
221 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/03 20:06 ID:???
- またキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
どんどんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
222 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/03 20:35 ID:???
- 何気にイザークいる・・・w
223 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/03 22:50 ID:???
- >やってもみせる、やらないか?
ワロタ
224 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/03 23:15 ID:???
- まさか、もう続きを読めるとわ!
>私は、このような人材を選んだ人達を憎まざるを得なかった。
正直、スマンカッタ(w
225 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/03 23:51 ID:???
- ・・・・・
226 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/04 01:35 ID:???
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227 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/04 08:41 ID:???
- 朝保守
自分がリクエストしたキャラがでてくるのは嬉しいなぁ。
主人公(なんて呼べばいいんでしょ?)には恨まれてしまったけれど
228 名前:ひろゆき投稿日:03/04/04 13:00 ID:???
- ドラゴンボールの801書いてる奴らへ
好きな作品を撲滅
229 名前:グ○ン投稿日:03/04/04 20:18 ID:???
- >>なぜ女性が一人もいないのか、私は理解に苦しまざるを得ない。これでは、楽しくない。
ローラがいるじゃないかぁー!!!!!!
230 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/05 14:27 ID:???
- ほっしゅ
231 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/05 21:25 ID:???
- 保守だな
232 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/06 14:07 ID:???
- 保守です
233 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/06 20:01 ID:7CpRgAm0
- age
234 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/07 05:38 ID:???
- 早朝ほっしゅ
1さん、お仕事も大変でしょうし無理されないでくださいね。
いつでも気長に待ってますよ
235 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/07 13:04 ID:???
- 1さん、いつもありがとう
ほしゅ
236 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:03/04/07 23:43 ID:???
- 夜の保守
237 名前:1投稿日:03/04/08 01:01 ID:???
どうも皆さん、たくさんのレスありがとうございます。本当に、励みになります。生生しいトミノですいません(笑)
今回も中々魅力的なキャラが集まったのでどう活かそうか考えてます。
話の方はまだまだまだまだ、触りの部分ですが、マイペースに最後まで見届けていただけると嬉しいです。
管理人である主人公の苦労話が主体ですが、まぁ、まったりと読んでいただけると幸いです。
それでは、三日目です。どうぞ。