第二回天下一武道会 幕間
[ 第二回天下一武道会 ]
- 855 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:01 ID:???
~幕間~
序論でも述べているように、この報告書を書くことで何かが得られるとは私は思っていない。
ただこの艦内で起きた悲劇を書き記しているだけである。それは誰のためでもなく私自身のためだ。
言うならばこれは自己療法的報告書といったとこである。癒されるかどうかは別として。
物語は中盤を迎えた。
これから物語・・運命の輪はその車輪のスピードを上げていくことになる
明かされていない謎は多々ある。
しかし、この物語を最後ー12章まで読めば全てはわかるであろう。お待ちいただきたい。
この幕間では六章について私の見識を交えつつ、少し補足をさせていただく。
本編とは関係ない。興味のない方は読み飛ばして戴いて結構だ。
この幕間を読んでも得られることは何もないだろう。
- 856 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:05 ID:???
それでは六章について少し見識を述べたいと思う。
アムロがララァの夢を見た所為で目覚めており、どこかから戻ってきた血まみれのシャアと遭遇した。
・・あえて遭遇と言わせて戴く。
これは偶然だが、2人の今後の運命を考えると必然といわざるを得ない。
だが・・私は思う。
もしアムロがララァの夢を見ずに熟睡していたならば・・もしくはシャアがもう少し遅く部屋に戻ってきたならば、この航海の結末は別のものになっていただろう。
無論、これは結果論だ。可能性の問題だ。運命の輪はそんなことでは方向性を失わないかもしれない。
ただ私は、運命を嘆いているだけだ。残酷さを。悲劇を。
決定的な出来事とは、常に偶発的に起こりうる。
ただし振り返り見ると、人はそこに必然性を垣間見ることができる。
- 857 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:08 ID:???
士官室で、この後、2人のかわした会話、ならびに行動は後の章に記載されているので読んでもらいたい。
現段階では、それは記述しない。
それはこの物語の本質だからだ。
物事には語るべき順番がある。
そして、今はまだそのときではない。
ゆえに、もうしばらくお待ちいただきたい。
ここでは私の独り言に付き合っていただきたい。
- 858 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/09 21:14
ID:???
- キタキター
- 859 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:20 ID:???
かといって今、私があまり喋るわけにもいかない。それは物語を台無しにする怖れがある。
そこで私は、ある一つの詩をここで紹介したいと思う。
それというのも、この詩が彼らの暗示のように思えるからだ。ひどくよくできた隠喩として。
この詩は・・かつて第1次ネオ・ジオン抗争の中で戦死した若き詩人・・
グラウディア・ロペンが残したとされる詩だ。
ロペンの生涯を軽く説明する。U.C0064.8.3に彼はサイド3にて自動車整備士の父グラウディア・ザクスの三男坊として生まれた。
病弱だが利発な明るい少年であった。ブロンドの髪に透き通った瞳を持っていた。
彼が15歳の時、一年戦争が起こった。父はジオン兵として徴収され、ア・バオア・クーにて戦死。
彼が戦争をひどく憎むことになったのは、ここに起因している。この後、彼は部屋に閉じこもる様になり、詩をかき始める。
一年戦争後、父の死後ふさぎ込んでいた母は、2年後に寝室で首をつって死んだ。
ロペンはその姿を朝食を運んできたときに最初に発見した。
彼は変わり果てた母親の姿を見て少しも悲しまなかった。かわりに祝福した。その決断を。葬儀には出席しなかった。
そして7年後。第一次ネオ・ジオン抗争のさなかに彼は、突然ネオ・ジオン軍に入隊する。動機は不明。
U.C0089.01.17 に宇宙にて戦死。パイロットとしての戦果は記録に残っていない。
だが、彼が残した一冊の詩集は、彼の兄の手により出版され近年高い評価を得ている。
その彼、グラウディア・ロペンの詩集「夜宴」の17番をここに抜粋する。
彼の詩には題名はない。ただ番号が振られているだけだ。
- 860 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:23 ID:???
- 「 17番 」 グラウディア・ロペン
見ろ友よ あの不安げな幽霊たち、はたしてあれは酔うた羊の幻か、さもなくば憧憬か
孤独うち連れてさんざめく。あれら不安な幽霊たちが月に捧げる歌は慟哭か?
それとも その姿は単にありふれた死者の姿か?
どうなんだ? 逆上にあやつられ踊り歌い続ける二つの幽霊
神秘の光を放ち あなたに問い掛けているではないか
あれは希望。祝福。それとも黄金か?
物憂げな絶望を抱いて得意げにワルツを踊りだす
観客は一人 微笑を浮かべる 白い左手に陰鬱なマリオネット 赤い右手に滑稽なピエロ
あれは絶望。蔑み。それとも白銀か?
あるいは 単にありふれた狂った狂人の姿であるか?
それとも 私がみているのは 私自身の裁きの喜劇か?
- 861 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:27 ID:???
この詩は母親の自殺直後にかかれている。
・・幕間が長くなりすぎたようだ。誠に申し訳ない。
この詩には意味はない。
ただ残された者の感傷である。笑っていただきたい。
それでは本編に戻っていただこう。
この航海日誌・・報告書は、これより七章に入るが、時間軸は少し戻る。
舞台は六章の約一時間前・・
アムロ・レイがララァの悪夢を見ていたときに遡る。
シャアは眠っているアムロを置いてどこかに出かけた。どこに?
そしてシャア・アズナブルの身に、なにが起こったか・・何故血まみれだったのか?
それは作為的な人の意思によるものか?それとも誤解の上の悲劇だったのか?もしくは?
それは七章を見て頂いたらわかるはずである。
それでは幕間はこれで終わらせて戴く。
全てが起こってしまった今、残された私には事実を書き残すことしかできない。
人には過去を戻すことはできない、ただ振り返るだけだ。
振り返り、思い出し、かなしむ。それだけだ。
過去から人が未来をつくるという幻想は捨てたほうがいい。
「幕間」 完
- 862 名前: 1 投稿日: 02/11/09 21:38 ID:???
幕間でした。
本編には関係ありません。
第七章は明日です。お待たせしてすいません。
マターリ見てください。内容は重い部分ですけど。
それでは・・
- 863 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/09
21:40 ID:MUXEYqRF
- 天下一武道会ってそもそも何について議論するスレなの?
- 864 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/09 21:42
ID:???
- 議論スレじゃあございません
- 865 名前: カンリニン 投稿日: 02/11/09 21:42
ID:GBv1/50o
- んゴッ!!
- 866 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/09 21:54
ID:???
- カコイイー
- 867 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/10
01:02 ID:C83CBk6m
- >1氏
最終的にこれが書きたいがために最初に天下一武道会書いたの?
いや、煽ってるわけじゃないよ。
- 868 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/10
03:01 ID:rGxO/Det
- >>867
そうやろな。おそらく。
天下一武道会は 撒き餌。
- 869 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/10 03:30
ID:???
- >>868
確信犯だったとしてもいいんじゃない?
おもしろく読ませてもらってるし
ただ漏れ的には天下一武道会のノリでいってほしかった
- 870 名前: 投稿日: 02/11/10 03:46 ID:???
- なんでもいいよ、楽し。
感想レスで無駄使いしたくはなんだけど・・・。
- 871 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/10 07:32
ID:???
- もうすぐこのスレも終わりか。
新スレをたてる方向で進んでいるようだけど、
有名ニュースサイト数カ所で絶賛された
http://ime.nu/aa.2ch.net/test/read.cgi/mona/1033900719/
も、次スレは
http://ime.nu/aa.2ch.net/test/read.cgi/mona/1036583566/
と、別のスレッドを再利用している。
こういう謙虚さもいい。
下手に新スレたてて目を付けられて荒らされるよりは、ね。
余計な心配であればいいが。
- 872 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/10 08:07
ID:???
- 1さんがこの話で終わりにしたいなら再利用で
また違う話を書いてくれるなら新スレ作るってことにすれば?
- 873 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/11/10 10:09
ID:???
- 続き気になるハァハァ
- 874 名前: 1 投稿日: 02/11/10 11:19 ID:???
- >>867
この詩はオリジナルじゃなく、ゲーテの有名な詩をちょこっと引用させて頂いたものです。
本当は使う気はなかったのですが、つい。
まぁこの詩をだした理由は・・・・
すいません、趣味です。御免なさい。