天下一武道会 (5)
[ 天下一武道会 ]
- 400 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 13:17
ID:???
- でっでっでちゃあぅううう!
- 401 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 13:17
ID:???
- 400!!!
- 402 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 13:18
ID:???
- 399
この野郎ぉぉぉー!
割り込みすんじゃねーよ! (w
- 403 名前: 1 投稿日: 02/10/24 14:03
ID:YRPVzD0e
- ミライはモニターでカミーユの最後を見届けると、軽いため息をついた。
シャアは確かに勝った。しかし彼は自分を責めるだろう。
こうしなければカミーユに勝つのは無理だったとしてもだ、シャアは自分の行為を正当化することは無い。
一度は人類の革新を期待し、目をかけた少年の精神をみずから再び崩壊させるのは・・・
この行為によってシャア自身もひどくなにかを損なったのかもしれない・・彼は純粋だから。
みんな・・少しずつ失なっていくのね・・ミライにはそれがひどく哀しかった。
シャアの純粋さは近いうちに自分自身を滅ぼすであろう。
岩場にうずくまっているシャアを映すモニターみながら、ミライは確信に近いものを感じていた。
もうそろそろいいかしら。
そうミライは思い、ホワイトベースの仕官部屋をでる。
そろそろ戦闘が始まる。今日の戦いは激戦になりそうだ。
エンジェルハイロウには・・・・ハサウェイもいるのよね・・。
ミライはそれを考えると、胸が詰まったが負けるつもりは無かった。自分のも譲れないものがある。
廊下を歩き「懲罰房」へと急ぐ。
警備兵に促すと、頑丈なドアのロックを解除する。
中に入ると、わずかに人の気配がした。
「ムニャムニャ・・グーグー」
そこには昨夜麻酔銃で眠らせたブライトの姿があった。
- 404 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 14:31
ID:???
- スレタイからは想像できない良スレだ。
- 405 名前: 1 投稿日: 02/10/24 14:50
ID:YRPVzD0e
- 私には・・この人を殺せないのよね・・。
ミライはブライトの寝顔を見ながら昨夜のことを思い出し深いため息をついた。
ハサウェイは実弾をこめたピストルだったが、ミライは麻酔銃をもっていったのだ。
麻酔銃で撃たれて、ぐったりとしたブライトを担いでロランとやらの部屋を後にした。
そしてホワイトベースに戻るとブライトをこの部屋に叩き込んだのだ。
ブライトの顔をみながらミライはこの人はいつから浮気していたんだろう・・・と、ふと思った。
遠くで戦闘五分前のブザーがなった。ミライはブライトの横面を思い切りはたいた。
「いて!」
ブライトは目をさました。というか実はミライが入ってきたときから起きていたのだけれど。
ガトー達4人はエンジェルハイロウの控え室でお茶を飲んでいた。
「だからヒトラーは日本の参戦を聞いたとき、そこでなんと言ったと思う?諸君?」
ガトーは熱心にナチスについて話していた。目がイキイキしている。
「わかんねーし、どーでもいいけどヒトラーって美少年?」
そう応えたのはバーニィだ。もう自分をさらけだしている。
ヒトラーは髭をはやした中年だとガトーが応えると嘘だといってよ、と泣き出した。
「イヤイヤ、そんなことはどうでもいい。それよりヒトラーはロリコンだったって本当か?」
ハサウェイもそう会話に参加する。ロリコンの会話の気配がすると彼は閃光の速さで寄ってくる。
(こいつら・・もうスグ戦闘開始だってのに何をのん気に話しているんだよ・・)
と、一人呟くアンディだった。ザクFZ・・・厳しいな・・彼は自分のMSを考えひどく憂鬱だった。
そのとき戦闘五分前のブザーが鳴った。
- 406 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 15:43
ID:???
- ドキドキ
- 407 名前: 1 投稿日: 02/10/24 16:21
ID:YRPVzD0e
- ブライトがブリッジの艦長の席についたとき、他のクルーは既に忙しそうに働いていた。
「艦長!今までどこに行ってたんです!」
ブライトの姿を認めるとマーカー=クランがそう咎めた。
「う・・む・・ちょっとな・。」ブライトが歯切れ悪く応える。
オスカ=ダブリンがマーカーに「バカ、ミライさんの態度見たらわかるだろ」と耳うちした。
ブライトがエホンっと大きな咳をするとモビルスーツの方はどうなの、とマーカーに尋ねた。
マーカーはオムル=ハングが機体の整備が完了した、といいにきましたと応える。
そうか、ブライトはそう応えると左の頬をおさえながら、準備完了だな、と思った。
エンジェルハイロウにいるハサウェイのことは極力考えないことにした。
ミライがこちらを振り返り、なにかを訴えていたがブライトは無視した。
舞台は宇宙だった。月が遠くにみえる。
永遠の暗闇がホワイトベースを包み込む。エンジェルハイロウとは多少距離があった。静かに前進させる。
薄く光を放つエンジェルハイロウの巨大なリングを見つめるミライにはなにやらあれが神々しいものに見えた。
それにしても、ミライは思う。あの物体の動力源はなんなのだろうか、と。
エンジェルハイロウそれ自体に攻撃能力は無い。四機のマシンがエンジェルハイロウの戦力とみて間違いないだろう。
その四機を落としつつコアをピンポイントで叩く。それがホワイトベースの作戦だった。
エンジェルハイロウにホワイトベースが近づく。でかい。圧倒的なでかさにブライトはなにか嫌なものを感じた。
そのとき突然ハイゴッグとザクFZがエンジェルハイロウのリングの影から現れた。
即座にミサイルを発射するが・・・当たらない。
二つの機体は左方向に動きながらこちらを観察している。まずい。
「左舷弾幕薄いぞ!なにやってんの!」
そうクルーに命令しながらブライトはアムロがいればな、とふと思った。
ハッチからハヤト=コバヤシとカイ=シデンの機体がでてくる。が、まにあわない。
その間にザクから発射されたミサイルがホワイトベースを襲う。
避けられない。ミライは瞬時にさとった。
「総員!ショックに備えろ!」ブライトがそう叫んだ。
- 408 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 16:24
ID:???
- 宇宙用のハイゴッグ!?
- 409 名前: 1 投稿日: 02/10/24 16:48
ID:YRPVzD0e
- 激しい爆発音が響く。ブリッジに衝撃が伝わる。
損傷は軽い、ブライトはそう思いながらハヤトとカイに早く出撃するように命令をだした。
エンジェルハイロウのリングの上でハイゴックを操縦しながらバーニィはこの機体多少は宇宙用?に機能が調整されてるが、全然つかえねぇー、と叫んだ。
もともと宇宙の戦闘は無理な機体なのだ。だいいち利点が無い。
やっぱりハイゴックは失敗だったな、そう思いながら新しいモビルスーツをメカニックに頼まなかった自分に腹が立った。
キラたんハァハァと興奮して発売したCDを買っている暇があれば、機体をせめてゲルググにでもすればよかった。
そう悔やみながら目前の戦いを眺める。アンディが頑張っている。
ジオン軍潜入工作部隊サイクロプス隊の一員のアンディ=ストロースはザクFZを使っていた。
ザクFZは従来のザクの120mmマシンガンから90mmマシンガンに変更されている。口径は小さくなっているものの、高初速で高い貫通力を持ち、連邦のジム・シリーズにも劣らない火力を有している。
また通常のザクバズーカ、ヒートホークなどのほかに、シュツルムファウストと呼ばれる大口径の使い捨て式ロケットランチャーも装備している。
だからガンキャノンとガンタンクが出てきたときもアンディは充分に戦うことができる・・けど自分は・・。
アンディはガンタンクがこちらに向かってくるのをみながらそう思っていた。
アルフレッド=イズルハの顔を思い出しながらバーニィは、キャノンの直撃をくらい宇宙の闇の中に沈み込んでいった。
- 410 名前: 1 投稿日: 02/10/24 17:06
ID:YRPVzD0e
- バーニィ、アンディが焦った声をだす。
バーニィの機体は爆発した。リングの一部がえぐれる。
ハヤトは爆発に巻き込まれないように後退しながら、壊れたリングの中からでてきた物体をみて息を呑んだ。
これは・・・・人間じゃないか!
ブライトもその光景を見て、呆然とした。
このエンジェルハイロウの動力は人間なの?精神力が動力源だというのか、そんなバカな!
ホワイトベースのクルーたちに戦慄がはしる。このリング全部に人間が眠ってというのか?
これは・・・このエンジェルハイロウを落とすということは大量虐殺なのではないのか?
そう思ったのだ。誰もが。
カイもそう考えていた。これは・・馬鹿げている。ふとドモンの死にぎわを思い出す。
そのときガンタンクの背中にビームサーベルが刺さる。
ガトーのジムだった。ガトーは深くサーベルを差し込みながらいった。
「何を動揺してる?あれだけ多くの人間を殺したお前たちだ、今更無抵抗の人間をころそうが心は痛むまい?」
- 411 名前: 1 投稿日: 02/10/24 17:30
ID:YRPVzD0e
- シャアは一人ドーム会場の奥に設置された控え室にいた。観客とアナウンサーの声が聞こえる。
設置されたテレビにはエンジェルハイロウの姿が映っている。
テレビを眺めながらシャアはカミーユとの戦いを思い出していた。テレビのなかでガンタンクが爆発する。
ふと、ドアが開いた音がした。シャアは顔をあげ音のした方をみる。
ファが拳銃をこちらに構えていた。
「ファ・・・カミーユの復讐か?私を殺しにきたのか。」
シャアは冷静に言った。
「大尉・・あなたは・・あなたって人は・・どうして・・あんな」
ファの目にはまだ涙が流れている。拳銃を持つ手が震えている。
「私が憎いか。ならば殺すがいい。引き金を引くだけでいいのだ・・それで私は死ぬ」
そういうとシャアはファに近づく。ファは慌てて少し下がる。
「どうした?早く撃つがいい。」
ファは唇を噛み締めながらいった。
「大尉・・あなたは・・あなたは・・・」
シャアはいう。
「確かに私は精神的に彼を殺した。しかしいずれ彼は崩壊しただろう。それが早いか遅いかの違いだ・・。」
そんなことない、とファは首をふる。そんなことはない。
「ファ・ユイリィ・・私を殺す前に見てもらいたいものがある。ついて来い。そのあとまだ私を殺したければすきにするがいい。」
そういうとシャアは控え室をでる。慌ててファが後を追いかける。
テレビの中ではホワイトベースがミサイルをリングに発射していた。
ガトーのジムがアンディのザクを倒したが、そのせいで体勢を崩したガンタンクを撃ち抜いていた。
ハサウェイのジムは動かず、宇宙に散らばる一般人の姿を見つめていた。
エンジェルハイロウのシャクティの祈りの声はブライトにはただの子供の戯言に聞こえた。
- 412 名前: 1 投稿日: 02/10/24 17:55
ID:YRPVzD0e
- 戦場はまさに地獄だった。
ホワイトベースがガトーに向けて撃ったミサイルはことごとく避けられ、そのミサイルはリングにあたっていた。
リングからまた人がこぼれ出る。腕や足が吹き飛ばされている。苦悶の顔がみえる。
怪我を運良くしなかった幸運な人間も宇宙空間に投げ出されてすぐに死んだ。空気がないのだから当然なのだが。
ハサウェイはそんな人々の死体をみて、こみ上げてくる吐き気を抑えきれなかった。
ガトーはモニターについた血をみて、ハイル・ジオンと叫んだ!
もはや彼は0083のときの崇高な理想をもった彼ではなかった。ただ目の前の敵を殲滅し破壊する。
それが全てであった。
ホワイトベースの攻撃をまた避ける。ガトーはそのミサイルがリングに当たるのをみて笑った。
そうだ、連邦どもよ!もっと殺せ!人々を!大衆を!私は死者を背負って更に強くなる!
ガトーはライフルをホワイトベースに撃ちつつ愉快でしかたがなかった。
ブライトは、宇宙空間に広がる人々の死骸をみながらこの大会は一体なんなのだろうか、自問していた。
こんなことをさせて一体なんになるのだ?主催者はなにをしたいのだ!目的はなんだ!
そんなに一般人を我々に殺させたいのか!その意味は!
「争いを止めなさい・・」シャクティの声が聞こえる。五月蝿い!そんな理想でかたずくのなら人は苦労をしない!
一年戦争、グリプス、ネオジオン、アクシズでの戦役、皆理想のためにたたかったのだ。ある者は銃を取って!ある者はボタンを押すことで!
艦長!もう残弾数がありません!そう叫ぶマーカー=クランの声を聞きつつブライトは迫りくるジムの姿をみた。
ホワイトベースのブリッジをジムのライフルが撃ちぬいたとき、ブライトは自分の戦いがここで終わることを喜んでいた。
- 413 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 18:24
ID:???
- ブライトさん死んじゃった…ウワァァン。゚(´Д`)゚。
- 414 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 18:26
ID:???
- ヘビーな展開だ・・・
- 415 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 18:39
ID:???
- なんか切ないよ・・・(´Д`)
- 416 名前: 1 投稿日: 02/10/24 18:58
ID:YRPVzD0e
- ファはシャアの後について廊下を歩いていた。
観客席のほうに向かっているらしい。そう考えながらファは観客席から激しい音がすることに気が付いた。
一体どうしたのだろう。そんなに試合が盛り上がっているのだろうか?いや違う。これは・・争っている音?
そう考えながらあるいていると、突然シャアが立ち止まった。ロビーだ。
ここはビルの二階で、壁のところに巨大なガラスがあり観客席を見下ろすことができた。
「やはりな・・・・見てみたまえ。」
シャアが観客席を指差していった。
ファは観客席をみて息を呑んだ。
観客席の中央の広場で十万人あまりの観客たちは入り乱れて乱闘をしていた。倒れて動かないものも多数いる。
となりの男を殴る者。蹴り上げる者。叫び声をあげる者。噛み付く者。
ナイフを取り出す者。うずくまって動かない者。ピストルを取り出す者。
誰かが泣き声を挙げている。血だらけの人もいる。しかし争いは一向にやむ様子はない。憎しみの輪が広がっている。
むしろ加速的にひどくなっているようだ。
ひどい光景だ。ファは気分が悪くなった。これはなに?
な に を し て い る の ?
- 417 名前: 1 投稿日: 02/10/24 19:05
ID:YRPVzD0e
- シャアは言った。「この大衆たちを見たまえ。ひどい有様だ。彼らが何故争っているかわかるか?」
ファ・ユイリィはわからない、と呟いた。わかるわけがない。
「彼らは揉めているのだよ。この大会を続けるかどうかを。」
そういうとシャアの顔が怒りに染まる。
「愚昧なる大衆たちはガンダムの最強は誰か知りたがっていた!そこでこの大会を企画した者がいた!狙いは見事にあたり、この大会は全宇宙の人びとの興味の対象となった!
大会は進み、観客の熱狂は私とカミーユの時に最高潮になっていた!そこまでに多数の人物が死んでいたがそのことを嘆く大衆はいなかった!何故か!」
それは、とシャアはガラス越しに観客を見ながら続けた。
「それはこいつらはこう考えていたからだ!これは我々には関係ない!誰が死のうが!誰が勝とうが!泣こうが叫ぼうが!恐怖に震えようが!
しかしそんな彼らの考えはエンジェルハイロウのリング内の人々を見て恐怖に変わった!自分と同じ普通の人間がモニター越しに死んでいく!宇宙空間に投げ出される!
その姿をみて彼等は初めて恐怖したのだ!この大会に!残虐性に!喜んできた自分自身に!」
シャアはここまで一息でいうとファ・ユイリィの方を見た。彼女は既に拳銃を床に落とし、呆然と立ち尽くしていた。
シャアは更に続ける。外の喧騒が更に大きくなる。
- 418 名前: 1 投稿日: 02/10/24 19:06
ID:YRPVzD0e
- 「大衆の一部はこの戦いを止めろと壇上のアナウンサーに詰め寄った!続きが見たかった他の大衆はそれを止めようと彼らも壇上にあがった!
誰かが誰かを殴った!それが引き金になった!怒りは怒りを呼び、戸惑いの声は恐怖を誘発した!血の匂いが暴力性を高めた!
誰かが拳銃をだした!ナイフをだした!その結果がこれだ!愚昧な大衆達の本性だ!」
ファは頭をおさえた。そんな・・そんな。
「そこで私は悟った!このような茶番を引き起こし大衆を扇動させる人物!この大会の主催者!それは一人しかいない!エンジェルハイロウにいる人物!
シャクティはそいつの人形だ!そいつはエンジェルハイロウの中でこの光景を眺めほくそえんでいるだろう!これが人間の本質だと!所詮革新など戯言だと!」
シャアはそういうと窓ガラスから離れ、ファを見つめた。
「だから私は今からそいつに会わなければならない!そして奴を殺し、エンジェルハイロウをこの手で破壊する!」
ファはもう何もいえなかった。
「だから、スマンが私を殺すのはそのあとにしてくれんか。もう行かなければならないのでな・・・アイツが待っている・・」
そういうとシャアはその場を去った。
ドッグへと歩くシャアの後姿を見ながらファは、彼の姿を見るのはこれが最後だと思った。
外はいつのまにか雨が降り出していた。
- 419 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24
19:09 ID:OR8Qvy4O
- 結局1は持論を披露したかっただけか。
- 420 名前: 1 投稿日: 02/10/24 19:18
ID:YRPVzD0e
- ここまで読んでくださりホントに有り難うございました。やっと次で最終回です。
行き当たりばったりで書いていたのでここまでこれたのは本当に皆さんのおかげです。
次回 天下一武道会決勝戦は おそらく明日になると思いますが、最後まで読んでくださると嬉しいです。
あ、シャアに乗せる最後の機体いいのがあったらどうか御願いします。それでは。
>>419
どうもすいません・・独りよがりで(反省)
- 421 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24
19:38 ID:FXzuCIlU
- 赤いカプルでおながいします。
- 422 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 19:40
ID:???
- ストレートにナイチンゲール
- 423 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 19:46
ID:???
- ターンX、と言ってみる
もしくはF90Ⅱ
- 424 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 19:51
ID:???
- 原点に帰ってシャアザク
- 425 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 19:53
ID:???
- パーフェクトジオング!!
- 426 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24
19:55 ID:/n/l4Z7/
- ナイチンゲールに2票目
- 427 名前: 通常の名無しさんの3分の1 投稿日: 02/10/24 19:59
ID:???
- シャア専用ジオング(完全版)かシャア専用ゲルググ、若しくは何故かあった2台目のサザビーをキヴォンヌ。
- 428 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:00
ID:???
- 無茶を承知でグラン・ジオング。
- 429 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24
20:02 ID:A1X8Ey5w
- ラフレシア
- 430 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:03
ID:???
- 優勝者は前回優勝者の赤いジムと戦います
- 431 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:07
ID:???
- リックディアスに一票
- 432 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:11
ID:???
- >>428
なんですか?それ・・・
- 433 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:11
ID:???
- シャア専用ジオング・・・いい!
- 434 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:11
ID:???
- まぁシャア専用ザクだろ
- 435 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:13
ID:???
- ボール
- 436 名前: =○= ◆NqAcguy9YM 投稿日:
02/10/24 20:52 ID:???
- おぉ、ヘビーな展開になってきたな。
シャアはシャア専用リックドム(ツノツキ)で。
- 437 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 20:55
ID:???
- シャア専用RFザク
- 438 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 22:03
ID:???
- 正直好みの展開ではないが、読ませる。面白い。
落ちに期待のシャアザクきぼん。
- 439 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 22:04
ID:???
- シャア専用のR-2型ザク
- 440 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 22:06
ID:???
- 足のついたジオング
- 441 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24 22:53
ID:???
- 「逆襲のギガンテス」キボン(w
- 442 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/24
23:10 ID:v6HLN/zg
- 初期の時点で、メジャーなのがいなかっただけに、シャアを残せたってすごい・・・。
- 443 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 00:13
ID:???
- ビグ・ザムきぼんぬ
- 444 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 00:30
ID:???
- 444!
エルメス キボーン
- 445 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 00:54
ID:???
- ゲーマルクでおながいします
- 446 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 01:01
ID:???
- νガンダムがイイな...
- 447 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 02:31
ID:???
- シャア専用ジオングをキボンヌ
ここまで執筆した>>1に感服の至りでございます。
最終回、楽しみにしております。
- 448 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 02:51
ID:???
- 最終回ではシャアがアフランシ・シャアに乗って戦います。
アフランシは漏らしっぱです。
- 449 名前: ここでageずに何処でageる 投稿日: 02/10/25
04:00 ID:???
- ジオング完全版でお願い致しもうす
- 450 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 04:12
ID:???
- 文章力がなさげであるのが凄いな
- 451 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 04:54
ID:???
- マンセー
- 452 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 05:36
ID:???
- ラフレシア、脱出用にナイチンゲールも
- 453 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 07:45
ID:???
- 強いのにのせてやりたいから
サザビーorナイチン
- 454 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 08:41
ID:???
- ここはジオングの後継機という事で、ターンXに一票。
シャアならギンガナムと違って、機体に「呑まれる」事もないだろうし。
- 455 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 09:21
ID:???
- 黒幕さんは何に乗るの?ウッソがシャクティに乗るのかな?
- 456 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 09:53
ID:???
- ジオング完全版でお願い致します!
- 457 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 10:00
ID:???
- >>432
ムーンクライシスに出てきた
ちっともジオングしてないジオング
- 458 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 11:10
ID:???
- ジオン愚!ジオン愚!!ジオン愚!!!
- 459 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 11:11
ID:???
- シャア板にもあったんだね
この系統のスレ
しらんかった!
- 460 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 11:12
ID:???
- レウルーラ(ナナイ付き)
- 461 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
11:13 ID:zax3W6P6
- ジオング完全版でお願い!!!
- 462 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 12:04
ID:???
- パーフェクトジオングだな。
- 463 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
12:31 ID:zax3W6P6
- シャア専用高機動型パーフェクトジオングしかないっしょ!!!!!!!!!!
- 464 名前: 響たん 投稿日: 02/10/25 12:34
ID:6CpGz5KF
- http://ime.nu/ip.tosp.co.jp/i.asp?I=nogjuli
荒らし急募!
- 465 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 13:07
ID:???
- 是非ともターンAかターンXでお願いします
- 466 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 13:23
ID:???
- シャア専用高機動型パーフェクトジオングなんだよ!
- 467 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 13:26
ID:???
- ルッグン
- 468 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 14:15
ID:???
- スモーは?
- 469 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 14:29
ID:???
- 金スモー
というかハリー出てないんだな・・
- 470 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 15:03
ID:???
- グランザム
- 471 名前: =○= ◆NqAcguy9YM 投稿日:
02/10/25 15:54 ID:???
- いっそのことコレンカプル
- 472 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 17:33
ID:???
- ノーマルスーツ。バズーカ付きでオナガイシマス。
- 473 名前: 1 投稿日: 02/10/25 17:34 ID:???
- 天下一武道会決勝戦「シャア・アズナブル VS エンジェルハイロウ」
月にあるアナハイムのドックでシャアはメカニックが用意した機体の山を選んでいた。
ここにシャアのための機体が集められている。凄い種類の数だ。ターンX、リックドム、RFザク 、エルメス、νガンダム、ナイチンゲール・・
特にナイチンゲールをシャアは特別な感情で見つめた。
だが、それ以上にひときわ目を引くのは「MSN-02」ジオングだ。なんせ足がついている。
やはり・・・最後はこれが私にはふさわしいだろう・・。
そういってジオングに乗り込む。頭部のコクピットにだ。
コクピットに入ると懐かしい感覚に包まれる・・それは一度生死を共にした機体だから持てる感覚だった。
ア・バオア・クー戦役を思い出した。
あの時は足が無かったのにな・・そう思うと、とても可笑しかった。
シャアはあの時の工作兵との会話を思い出した。
工作兵 「…ジオングの性能は100%出せますっ!」
シャア 「足はついていない…」
工作兵 「あんなの飾りです!偉い人にはそれがわからんのですよ!」
偉い人にはわからない、か・・真理だな・・そう呟く。
メカニック達がシャアの機体の足元に集まってくる。その中の一人が歩み出て大声で言った。
「大佐・・・御武運を!我々はあなたの帰還をここでお待ちしています!」
そういい敬礼する彼らに返礼を返すと、ジオングのモノアイが光った。
「シャア・アズナブル出る!」と力強く言うと、ジオングは出撃した。
後に残ったメカニック達はシャアの機体がエンジェル・ハイロウに向かう姿を見て無事を祈らずにはいられなかった。
- 474 名前: 1 投稿日: 02/10/25 17:41 ID:???
- エンジェル・ハイロウは静寂が支配していた。
ホワイトベースの瓦礫がそこら中に散らばっている。
ガトーはホワイトベースを撃ちぬいた満足感に浸っていた。笑みがこぼれる。
俺は・・木馬といわれた連邦の象徴ともいえる存在を破壊したのだ。彼は誇らしげだった。
ハサウェイは父と母の乗ったホワイトベースが爆発したのを見て、今まで自分は何をしていたのだ、と思った。
確かに自分はこの大会に優勝したかった。けれどそれは両親(正確にはブライト)への屈折したコンプレックスからの思いだった。一体誰が肉親の死を望むだろう?
ハサウェイはガトーにこれ以上ない怒りを感じた。
もっともそれは自分の責任を棚に上げたハサウェイの自分勝手なエゴにすぎないのだが。
ハサウェイはジムのライフルを静かにガトーの機体に向けた。
多少距離はあるが、油断している今ならばなんなく当たるだろう。
殺してやる・・彼は迷わずライフルを撃った。しかし、ガトーの機体はそれを難なくかわす。
「なにぃ!」ハサウェイは叫んだ。ガトーは自分の攻撃を予測していたのだ。
「やはりな・・所詮は子供か。親子仲良く宇宙の塵になるがよい!」
ガトーがそう勝ち誇った様にいった。ライフルをハサウェイに向ける。
しかし、そのガトーのジムの機体の右足は次の瞬間吹き飛んだ。
- 475 名前: 1 投稿日: 02/10/25 17:48 ID:???
- シャアはジオング完全版の高機動性に満足していた。素晴らしい。あの時とは比較にならない。
この機体ならば、どんな奴が相手でも勝てる。そう確信していた。
エンジェル・ハイロウはコアの部分に艦がドッキングしている、おそらく主催者はあの中にいるのは間違いない。
そう拡大モニターで確認しながら近づいていったシャアは、仲間割れしているジムの姿を見つけた。
その姿に酷く嫌悪を感じたシャアは右手のメガ粒子砲を撃ちだした。正確にメガ粒子はジムの右足を吹き飛ばす。
「仲間割れなどせずとも私が貴様らを殲滅する!」
「ジ、ジオングだと?乗っているのは赤い彗星か!」
慌ててこちらを向いたガトーがライフルを撃ちながら尋ねる。片足が吹き飛んだせいか、ジムの動きは鈍い。
「かつてそう呼ばれたこともある。だが、そんなことはお前には関係の無いことだ!」
「むぅぅ!私は軟弱で腐敗堕落しきったお前とは違う!これは全てジオンの再興のためだ。」
「戯れ言を!貴様はそうやって自分の欲望を満たしているだけのムシケラだ!己の欲望をジオンの所為にするな!」
そういってシャアはジオングの両手を発射する。オールレンジ攻撃。
「な、なに・・全方向からだと・・か、かわせん・・グォォォ!!」
メガ粒子砲がガトーの機体を貫くのを見てハサウェイは、クェス・パラヤの最後を思い出した。
- 476 名前: 。 投稿日: 02/10/25 17:48 ID:???
- はやく続きを!
- 477 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 17:49
ID:???
- わくわく・・・
激しく期待・・・あっげぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
- 478 名前: 1 投稿日: 02/10/25 17:50 ID:???
- シャアはガトーの爆発を確認しつつ、微動だにしないもう一機のジムに近づいた。
「君は・・ブライト艦長の息子のハサウェイ・ノアか?」
「そうです・・あなたは赤い彗星・・シャア・アズナブルさんですね。通信が聞こえてました。」
「そうだ。・・君は私とたたかう意思はないようだな?」
「ええ。もうなんかどうでもよくなっちゃたんです。」
「・・それでは君はどうするつもりだ?」
「別に・・しばらくここにいようと思います。父と母の事を考えたいんです。この場所で。
今なら冷静に考えられるんです。不思議ですよね。・・シャアさんはどうするんです?」
「私か?私はコアに行く。あわなければならない人物がいるのでね・・・。」
「?・・誰です?それは?シャクティ・カリンですか?」
「君には関係が無い・・いや、あるかもしれないな。だが、それは後で話そう・・それでは」
そういうとシャアはリングの上に立っているハサウェイのジムを置いてエンジェルハイロウのコアに向かった。
ジオングをエンジェルハイロウのコアに横付けすると、シャアはマシンを降りて船内に侵入した。
- 479 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
17:53 ID:???
- メール欄に先読みしてみる
- 480 名前: 1 投稿日: 02/10/25 17:54 ID:???
- コアの部分に進入したシャアはまずシャクティ・カリンを探した。
主催者がどこにいるのかは彼女に聞くしかないと考えたからだ。そしてそれは間違いではなかった。
予想以上に広い船内で、少しシャアは戸惑った。どこにいるかわからない。
しかし、少しするとこの船内がある部分を中心に円形の形を取っていることに気がついた。
この中心におそらく彼女は、いる。シャアは走った。
シャクティ・カレンはシャアがコア室に入ってきたとき、反射的に拳銃を彼に向けた。
「動かないで下さい。私は本気です。」と彼女はシャアに叫んだ。
シャアはその姿を認めると、手をゆっくり挙げながらコア内を見渡した。シャクティとの距離は・・ざっと10メートル。
澱んでいるな・・シャアはそう感じた。部屋のカラーはオレンジで統一されている。さほど大きい部屋ではない。
シャクティのいる場所を中心に管のついた小さなカプセルに入った人間がざっと50人はいるだろう。
不気味な光景だ。リング全体には更に多くの人間が眠っているのだろう。
この部屋はシャアに母親の胎内を想像させた。もっともここで生み出されるのは陳腐な理想論なのだが。
「もうやめたまえ・・子供のお遊びはここまでだ。」
「動かないで!本当に・・撃ちますよ!」
「誤解してるようだが私は君になにかしようというわけではない。君の後ろにいる人物・・彼に用があるのだよ」
「嘘!あなたはロリコンで危険な男だって、あの人はいってたわ!」
やれやれ、ここでもロリコンが仇になるのか・・。シャアはため息をついた。
「確かに私はロリコンと呼ばれる存在かもしれない・・だが今はそれどころではないのだ!アイツはどこにいる?答えろ!」
シャアはそういうとゆっくりとシャクティに近づいた。
- 481 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
17:58 ID:???
- 彼?うーん
- 482 名前: 1 投稿日: 02/10/25 18:01
ID:???
- 「イ、イヤァァァ-!!!!!!!!!」
シャクティが怯えて拳銃を乱射する。慌ててシャアは避けようとしたが間に合わない。
右腹部に熱い塊を感じた。
たまらず、シャアはその場にひざまづく。
「あ、当たった・・私・・わたし・・」
そう呟き呆然とするシャクティにシャアは膝をついて、激痛をこらえつつ言った。腹部から血が滴り落ちる。
「ウ・・人を撃った・・ショックで正気に戻った・・か・・さぁ教えてくれ。アイツは・・どこだ・・」
「あ、あの人なら・・そこのドアの向こうにいます・・」
シャクティは拳銃を見つめながら、部屋の奥にある古ぼけたドアを指差してそういった。体が小刻みに震えている。硝煙の臭いが手にこびりつく。
シャアはシャクティが示したドアを確認すると穏やかに、だが少し苦しげに言った。
「わかった・・君はもう・・地球に帰れ・・外にハサウェイがいる・・」
シャアはそういうとドアにゆっくり歩いていった。血の跡が影のように床について残る。かなりの出血だ。
シャアはそのドアの前に立つと、おおきく息を吐き、勢いよくドアを引いた。
鍵はかかっていなかった。
部屋の中は純和風の作りで初老と思われる男がコタツに入ってテレビを見ていた。
この大会の主催者で黒幕である彼の頭は見事に剥げていた。
- 483 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:02
ID:???
- なんとー!!!
- 484 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:03
ID:???
- マイトガイソの最終回を思い出しますた。
- 485 名前: =○= ◆NqAcguy9YM 投稿日:
02/10/25 18:04 ID:???
- ま、まさか・・・!!
- 486 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:04
ID:???
- そうきたかー(笑)
- 487 名前: 1 投稿日: 02/10/25 18:05
ID:???
- 「やはり・・主催者はあなただったのか・・トミーノ」
シャアは静かに、そして哀しげにいった。不思議に脇腹の痛みはもう感じなかった。
六畳一間の部屋の中でコタツに入ってテレビを見ていたトミーノは振り返りシャアの姿を認めると、笑いながら言った。
「キングゲイナー最高でしょ?」
そういいながらビデオを巻き戻す。
「君のせいでちょうどいいとこ見逃したじゃないかぁ。まったく。用があるなら早くいいたまえ。」
そういうとトミーノはまたテレビを見つめる。剥げた頭が鈍く光る。
トミーノの冷静な反応に、シャアは苛立ちを隠せない。
「あなたはそんなにガンダムが憎いのか?いや、憎いのは肥大しすぎた市場なのか?世間か?スポンサーか?その全てか?」
シャアはそういいながらトミーノに詰め寄る。脇腹の血が流れて畳に跡を残す。
「とにかく・・あなたは!ガンダムに縛られた自分が憎い!トミーノ=ガンダムに耐えられなくなった。ガンダムを捨てたかった!そのために努力もした!
しかし!もはやそれは不可能だった!大衆の欲望を満たすためだけの無意味な続編が生み出されていく!
あなたはガンダム・・更にそのファンも憎かった!そう!とても憎かった!全ての人が愚かに思えた!
それで天下一武道会を開催し我々に殺しあいをさせた。大衆にもだ!それは復讐だった!いや、正しくは自傷行為だったというべきか!違うか!?」
そこまで一気に話すと、シャアは拳銃を取り出しトミーノの額に押し付けた。
「答えろ!トミーノ!」
「うるさいなぁ・・そんなに知りたいのなら11月2日に上智大学にこいよ。」
まったくもう、とトミーノはポテトチップを食べながらそう言った。ビデオのリモコンを持ちCMを早送りする。
「答えろ!」
シャアはテレビのモニターを拳銃で撃ちぬいた。部屋に銃声が響きわたる。
- 488 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:06
ID:???
- 撃った!
- 489 名前: 1 投稿日: 02/10/25 18:14 ID:???
- テレビが撃ちぬいたシャアは再びトミーノの額に拳銃を突きつけた。
「答えろ!答えないか!」
そう怒鳴る。シャアの怒りは限界に達していた。引き金に指がかかった!
そのとき!
「オーバーマン!イデオン!ブレンパワード!」
突然トミーノが叫びだす。コタツをひっくり返す。ポテトチップスが畳の上に散らばる。
「ザンボット!ダンバイン!エルガイム!」
狂ったように大声で叫ぶ。そこには先ほどまでの冷静さはなかった。シャアは動揺した。
トミーノはシャアの胸元を掴みながら涙を流していた。
「もういい!終わりなんだよ!ガンダムは!終わらせてくれよ!」
と叫ぶ。それは絶叫だった。心の底から搾り出した・・そんな感じの声だった。
「もともとファーストで終わりのはずだったんだ!それをお前らが!無理矢理!」
くそ、と泣き叫ぶトミーノをシャアは見つめた。さらにトミーノは続けた。
「ニュータイプ?あんなのは幻想だ!でまかせだ!信じるなよ!」
そういうと彼はシャアの胸の辺りに顔を埋めながら掠れる声で言った。
「もう・・いいだろ・・二十年・・間・・・・頑張ったんだ・・・二十・・年・・」
彼は嗚咽を漏らした。シャアには彼の声は自分にではなく他の人物に叫んでいるように感じられた。
シャアはそんなトミノに困惑しつつ、ふと足元に落ちてある新聞に目をやった。
新聞は土曜夕方六時の番組表の欄だけが黒く塗りつぶされていた。
- 490 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
18:20 ID:zpSd/i/q
- 1さん怖い
- 491 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:21
ID:???
- ほ・・・本人か!?
期待上げ・・・!
- 492 名前: 。 投稿日: 02/10/25 18:23 ID:???
- >新聞は土曜夕方六時の番組表の欄だけが黒く塗りつぶされていた。
ワラタ
- 493 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
18:27 ID:6mueF1aC
- なかなか大変なことだな。あんたらも。
- 494 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:31
ID:???
- 凄い展開キター!!
- 495 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:35
ID:???
- >>493
とかなんとか言っちゃって!実はすごく期待してるんだろ?アン?
- 496 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25
18:40 ID:6mueF1aC
- >>495
くぅぅぅっ! あぁ, そのとおりだっ!
期待アゲ!
- 497 名前: 通常の名無しさんの3倍 投稿日: 02/10/25 18:42
ID:???
- >>496
なかなか大変なことだな。俺達(w
- 498 名前: 1 投稿日: 02/10/25
18:44 ID:???
- シャアは泣き崩れているトミーノを残し部屋を後にした。
彼に掛ける言葉は何も浮かばなかった。酷く彼が哀れに思えた。この場にもう居たくなかった。
最後にドアを閉めるときもう一度部屋を見渡した。
部屋にはガンダムのポスターが貼られていたが、全てカッターナイフで切り裂かれていた。
プラモデルは全てハンマーで打ち砕かれていた。
トミノはまだ何か叫んでいるが掠れてて聞こえない。
シャアはドアを閉めた。
もうトミーノを殺す必要はなかった。彼はこの先なにもできないだろう。
ガンダムは彼の意思とは無関係に生まれつづける。これから先も・・ずっと。
「彼も・・結局地球の引力に縛られていた・・」
そう呟くとシャアは宇宙に浮かぶ地球の青さを思った。
気が緩んだのかシャアに激痛が蘇る。脇腹をそっと手でなぞる。血が・・止まらない。
よろめきながら来た道を戻りつつシャアは苦痛に耐える。
なんとか元の場所に戻ってきたシャアは、バーストをふかし上昇するとゆっくりとジオングに乗り込んだ。
既に意識が朦朧としている。力を振り絞りジオングを起動させる。船内から脱出すると、宇宙の闇が眼前に広がった。
そこで、シャアは深いため息をついた。
そこにハサウェイのジムが近寄ってきた。どうやらずっと待っていたらしかった。
「無事ですか、シャアさん!シャクティは私が保護しました。ひどく落ち着きがなかったのですが今は寝ています。そちらはどうでした!」
そうこちらに質問するハサウェイに、
「ハサウェイ君・・・全ては終わったよ・・結局何が悪いのか・・私にはわからなくなった・・だがこれだけはいえる・・。
全ては終わりこの大会は二度と開かれることは無い・・・が、私もいささか疲れたようだ・・・君に・・勝利は譲ろう・・」
とシャアはゆっくりと答えた。
「え?何を言ってるんです?シャアさん、どうしたんですか?」
いぶかしむハサウェイの声をききながら、シャアは一年戦争を思い出していた。
あの時アムロ・レイには帰るところがあった。現在の私が帰るべき場所は・・一つしかない。
ララァ、そうシャアは呟いた。
- 499 名前: =○= ◆NqAcguy9YM 投稿日:
02/10/25 18:48 ID:???
- 終わり・・・かい?